任意保険は転ばぬ先の杖!
ところで、任意保険には損害保険と生命保険があるというのをご存知ですか?
損害保険とは主に事故や災害など、病気以外のことが補償対象になるのに対し、
生命保険では主に病気や怪我が補償の対象となります。
例えば熱中症にかかり、病院での治療を受けた場合、生命保険では
基本的に補償の対象となりますが、損害保険の場合はちょっと微妙なところがあります。
ここで「微妙」という表現を用いたのは、損害保険でも熱中症による入院等が
「特約事項」に含まれている場合には、給付の対象となるケースがあるためです。
しかし、原則的には、病気である熱中症は
損害保険の給付対象外となると考えておいた方が良いでしょう。
どうしても気になる人は、保険会社のパンフレット等で確認してから
加入するようにしてください。
では、損害保険の給付対象となる疾病とは
どのようなものなのか?について考えていきましょう。
分かりやすい例としては、
交通事故や特発的な事故、若しくは天災などが原因となる怪我です。
損害保険の代表的な商品としては、自賠責保険がありますが、これは被害者救済目的に
自動車やバイクの所有者には加入が義務づけられている保険のことです。
時々、加害者である自分が怪我をした場合の治療費が優先されると
勘違いしている人がいますが、被害者がいる場合、
そちらの治療費や損害賠償に充当されるのが優先されるのが自賠責保険なのです。
また、損害保険の中には、生命保険に匹敵する補償内容を特約で付加する
ことが出来る商品もあります。
こうした保険商品であれば、補償内容は生命保険の対象にまで拡大されるため、
熱中症の治療も含まれる可能性があります。
ただし、この場合も保険の給付には条件が設定されているので、
特約を付加する場合には十分に保険販売員の説明を受けるようにして、
疑問点は解消するようにしましょう。
特に気をつけなければならないのは「○○等」などで使われている、
表現を曖昧にする「等」という言葉です。
加入者は当然該当すると解釈している疾病に関しても、
その疾病名が明記されていない場合には、給付の対象外となるケースもあります。
もし、パンフレットや規約の保険給付の適用対象に「熱中症」という病名が
含まれていない場合には、販売員に質問して、
熱中症では保険の給付が受けられるのかどうかを必ず確認するようにしてください。
→ 熱中症と労災
→ 熱中症の応急処置
→ 工事現場での熱中症対策
熱中症はとても危険な病気です。毎年何人もの死者が出るほどです。たかが熱中症だとあなどっては決していけません。大切な人の命を守る、自分自身を守る為にも熱中症に関する正しい知識を持ち、しっかりと予防・対策を行いましょう。 |