ここ数年は、以前よりも熱中症に関連した情報やニュースを
耳にする機会が増えたと思いませんか?
地球温暖化やヒートアイランド現象の影響で、真夏日や猛暑日、
熱帯夜の日が昔よりも増えていることや昨今の節電ブームの高まりにより、
熱中症にかかるリスクが高くなっているからだと考えられます。
そのため、多くの人が熱中症は死にも至る恐ろしい病気である
との認識を持ち、予防が重要であると知っていると思います。
でも、熱中症の予防対策が必要なのは、
屋外でスポーツや肉体労働をする時だけだと思っていませんか?
確かに、真夏に屋外で直射日光を浴びながら活動すると、
熱中症になる可能性は非常に高いと言えます。
でも、自宅などの室内にいる時でも、熱中症になるリスクはあるのです。
自宅や店舗など室内で熱中症になる割合は、全体の約40%です。
女性だけに限定すると約50%、65歳以上の高齢者の場合は60%以上が
室内で熱中症になっているのです。
この数字を見ると、予想以上に
室内で熱中症になるリスクが高いことがわかると思います。
直射日光も当たらない室内で、なぜ熱中症になるのでしょう?
これには、2つの原因があります。
1つ目は、室内では熱中症にならないだろうという油断です。
上記にもあるように、屋外でスポーツなどをする時は、
水分補給をするなど誰でも熱中症予防を心がけますが、
室内にいると「大丈夫だろう」という安心感があると思います。
そうすると、暑く感じても水分補給をしなかったり、
室内の温度を下げる工夫をしなかったりします。
そうすると、熱中症のリスクは高くなりますよね。
2つ目は、節電意識から
エアコンや扇風機などを使わない人が増えてきていることです。
特に、東日本大震災以降は節電意識が高まっていて、
多少暑くてもエアコンは使わないという人が増えています。
確かに節電は大切ですが、
健康を害すほどの節電はおすすめできません。
室温が28度以上で閉め切った部屋の場合や25度以上の熱帯夜だと、
室内でも熱中症にかかるリスクが高いことがわかっています。
室内での熱中症予防対策には、
●すだれや緑のカーテンを利用して室内の温度を上げない工夫をすること
●エアコンや扇風機を効果的に使うこと
●室内温度をこまめに確認すること
●水分補給をこまめに行うこと
などがあります。
屋外での活動時だけでなく、
室内にいる時も熱中症予防を心がけるようにしましょう。
→ 熱中症予防のための水分補給
→ 熱中症に高齢者が多い理由
→ ペットの熱中症
熱中症はとても危険な病気です。毎年何人もの死者が出るほどです。たかが熱中症だとあなどっては決していけません。大切な人の命を守る、自分自身を守る為にも熱中症に関する正しい知識を持ち、しっかりと予防・対策を行いましょう。 |