暑い日に手や手指がしびれてきたら要注意!
それは熱中症による熱性けいれんの前触れかもしれません。
前章でも説明しましたが、熱中症になり脱水症状を来すと
体内の電解質が不足します。
その中でも特にナトリウムイオンが不足すると、
筋肉の収縮運動に異常が出てけいれんなどの症状が起こりやすくなります。
最初はちょっとしたしびれでも、低ナトリウム血症になってしまっていると、
突然激しいけいれん発作を起こす場合もあり、そのまま意識消失や、
場合によっては死に至るなどの重篤な状態に陥る危険性があるため注意が必要です。
熱中症以外でもしびれを感じる場合には、
脊椎や関節の障害、若しくは神経系の異常も疑われます。
先ずは熱中症対策を十分に取って熱中症にならないことが最重要ですが、
それでもしびれなどが起こっている場合には、
自己判断で処理しないですぐに病院で診察してもらうようにしましょう。
熱中症でしびれを感じる場合は、手に症状が出やすくなるという特徴があります。
なんとなく手や指がしびれるような感覚がある、気分がすぐれない、だるいなどの
自覚症状がある場合は、熱中症やかくれ熱中症のリスクが高まっていることが
疑われるので、放置しないで出来るだけ早く病院で診察を受けるようにしてください。
熱中症に対して自分で出来る応急処置は経口補水液やスポーツドリンクなどで
ミネラルと水分を補給することと、暑さを我慢しないことです。
一日の温度差が激しい春先から梅雨の時期にかけては、隠れ熱中症が起こりやすい
時期ですので、「今日は涼しいから大丈夫」などと油断しないようにしてください。
既に隠れ熱中症にかかっていると、気温差に適応するための体内の調整機能が
正常に働かないため、却って急激な熱中症発作を起こす危険性があります。
手のしびれが出た場合には、この熱中症発作のサインの一つである疑いが高いため、
パニックにならずに冷静に対処して先ずは水分の補給をして、体温を計り、
平熱よりも高めの場合には無理をせずに熱中症を疑って病院に行くようにしてください。
熱中症や隠れ熱中症を予防するには室温と湿度の調整をこまめに行い、
無理をせずに暑さを感じる時にはエアコンなどを活用するようにしてください。
また日頃から喉が渇く前にこまめな水分補給を行なうことがとても重要になります。
→ 熱中症の症状と重症度分類
→ 熱中症の応急処置
→ 熱中症と頭痛
熱中症はとても危険な病気です。毎年何人もの死者が出るほどです。たかが熱中症だとあなどっては決していけません。大切な人の命を守る、自分自身を守る為にも熱中症に関する正しい知識を持ち、しっかりと予防・対策を行いましょう。 |