夏になると、注意しなければいけないのが熱中症ですよね。
熱中症は、高温環境下で体内の水分と塩分が失われ、
様々な障害が出てくる病気のことです。
2012年には7〜9月の3ヶ月間で43864人の人が、
熱中症のために救急搬送されています。
子供たちの夏休み中、プールや海で遊ぶ機会は何度かあると思います。
子供が屋外で遊ぶ時は、熱中症に注意する保護者の方も多いと思いますが、
プールで遊んでいる時は、「水の中に入っているから、体も冷えているだろう」
との理由で、油断していませんか?
プールの中で遊んでいる時でも、熱中症になるリスクは高いのです。
プールの環境を考えてみましょう。
屋外プールは、外に設置されていますので、休憩場所などの一部分以外は、
直射日光が当たります。夏の直射日光は、熱中症の原因の一つです。
また屋内プールの場合、直射日光は当たりませんが、室温は30度前後、
湿度は90〜100%近くになるので、かなりの高温多湿環境となっています。
高温多湿環境下では、体の熱が逃げにくいので、熱中症になりやすいのです。
また水泳中は、水中にいるため汗をかいている実感がないと思います。
でも、水中にいても運動していれば、汗をかくんです。
特に水中は体にかかる負荷が大きいですから、その分汗もかきます。
1時間の水泳で600mlの汗をかいたとの実験データもあります。
水泳以外の運動だったら、本人に汗をかいているという実感がありますが、
水泳の場合は汗をかいたという実感がないため、水分補給を怠り、
脱水症状になりやすいのです。これは水泳だけでなく、幼児の水遊びでも同様です。
プールでの熱中症予防のためには、やはり水分補給を行うことが一番です。
その水分も、スポーツドリンクなど塩分が入っているものが良いでしょう。
また、こまめに休憩することも重要です。公営プールの場合、
1時間に10分程度の休憩時間が設けられているところもありますが、
自主的に30分に1回は休憩を入れるようにしましょう。
子供たちはプールで夢中になって遊んでいると、
のどの渇きや体調の変化を訴えないこともありますので、
保護者が注意して水分補給や休憩を促し、熱中症予防対策をする必要があります。
→ 部活中は、熱中症に注意
→ スポーツ中の熱中症とその予防法
→ 長距離運転と熱中症
熱中症はとても危険な病気です。毎年何人もの死者が出るほどです。たかが熱中症だとあなどっては決していけません。大切な人の命を守る、自分自身を守る為にも熱中症に関する正しい知識を持ち、しっかりと予防・対策を行いましょう。 |