熱中症というと、暑い環境の中で「クラクラする」、
「ちょっと頭が痛い」程度の病気を思い浮かべるかもしれません。
でも熱中症で死亡する人は、毎年350人以上もいます。
熱中症は油断すると、死に至ったり、脳に後遺症を残す恐ろしい病気なんです。
でも、正しい知識を持って、しっかり対策をしていれば、
熱中症は予防することができますし、熱中症になった場合でも、
正しい処置を行えば重症化を防ぐことができます。
自分や家族、周囲の人が熱中症にならないために、
発症しても重症化しないために、熱中症の対策方法を知っておきましょう。
まずは、予防のための対策からです。
熱中症は、高温環境下で体内に熱が溜まり、体温が上昇することで起こります。
そのため、体内に熱を溜めない、熱を放散させるようにすれば良いのです。
具体的な方法の一つ目は、水分を補給することです。
暑いところにいると、人間は体温を下げるためにたくさん汗をかきます。
汗をかいているのに、水分を補給しなければ、体は脱水症状になり、
体温調節機能は低下し、熱中症になってしまいます。
また、大切なことは「喉が渇いた」と思う前から、
こまめに水分補給をすることです。
熱中症予防法の2つ目は、暑さを避けることです。
これは、基本中の基本と言えるでしょう。
日陰を選んで歩くこと、日傘や帽子を使うこと、屋内では空調を上手に
利用すること、吸汗・速乾素材の涼しい服装にすることなどが挙げられます。
あまりに暑い日は、日中の外出は控えるなどの対策も重要です。
また最近は、昔ながらの打ち水やすだれの有効性も見直されてきていますし、
ゴーヤなどのつる植物を用いた緑のカーテンも室内の温度を下げるために
広まってきています。
次に熱中症の重症化を防ぐ対策、つまり応急処置についてです。
めまいや頭痛、吐き気などの熱中症の症状が出たら、
とにかく涼しいところに移動して、水分補給に努めましょう。
汗と一緒に塩分も失われていますので、
スポーツドリンク等塩分が入ったものが良いでしょう。
意識障害のある場合や、これらの対策をしても回復しない場合は、
すぐに病院を受診し、治療を受ける必要があります。
重要なことは、熱中症を甘く見ないことです。
「たぶん大丈夫だろう」との判断が、熱中症の重症化を招き、
後遺症が残ったり、場合によっては死に至ることもあります。
正しい応急処置を行うこと、素人判断をせずに病院を受診することが、
熱中症の重症化を防ぐのです。
→ 熱中症の対策グッズ
→ 熱中症予防のための水分補給
→ 熱中症測定器を活用しよう
熱中症はとても危険な病気です。毎年何人もの死者が出るほどです。たかが熱中症だとあなどっては決していけません。大切な人の命を守る、自分自身を守る為にも熱中症に関する正しい知識を持ち、しっかりと予防・対策を行いましょう。 |