エビオスというサプリメントを飲むと、
痛風を発症する可能性があると聞いたことはありませんか?
エビオスとは、ビール酵母に含まれる栄養素を利用したサプリメントです。
ビール酵母には、乳酸菌など整腸作用がある腸内細菌を増やしたり、
食欲を増進させる作用があるため、弱った胃腸の動きを活発化させ、
消化不良や食欲不振を改善させる効果があります。
また、ビタミンB群やたんぱく質、ミネラル、食物繊維、
必須アミノ酸(9種類全て)が含まれていますので、
不足しがちな栄養素を手軽に補えるサプリメントになっています。
では、なぜこのエビオスが痛風を悪化させるのでしょう?
それは、エビオスにプリン体が多く含まれているからなんです。
プリン体といえば、体内で痛風の原因物質である尿酸に変化するものですよね。
そのため、エビオスは痛風に良くないと言われています。
エビオスのホームページによると、
1日に服用するエビオスに含まれるプリン体の量は、113.3mgです。
これだけだと、113.3mgが多いのか少ないのかわかりませんので、
他の食品と比べてみましょう。
100gあたり鶏レバーは312.2mg、カツオは211.4mg、明太子は159.3mg、
納豆は113.2mg、ビールは4.35〜6.86mgとなっています。
このように比べてみると、確かにエビオスの113.3mgは多いですよね。
納豆100gほとんど同じですが、納豆は1パック約40gですので、
毎日納豆を2パック半食べる人はあまりいないと思います。
「高尿酸血症・痛風の治療がガイドライン」では、
プリン体の摂取量は1日400mgを目安に摂取制限を推奨していますので、
エビオスを服用しても、1日400mgには届きませんので、
「エビオスの服用=痛風発症」とは言えません。
ただ、すでに高尿酸血症や痛風を指摘されている人は、
エビオスを服用する前に主治医に相談したほうが良いでしょう。
特に、治療としてプリン体摂取を制限されている人は、
エビオスの服用は控えるべきです。
エビオスは、胃腸の動きを助けたり、栄養補給には良いサプリメントですが、
高尿酸血症や痛風の人は、食生活を見直して、
栄養のバランスが取れた食事を取ることで、
尿酸値を下げて、栄養補給をするようにしましょう。
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