就寝中に突然、足の親指の付け根の痛みに襲われることが多い痛風。
「ぶつけた等の原因は思い当たらないのに、関節が赤く腫れて痛い」、
これが痛風の症状です。
痛風の痛みは、個人差はありますが、「骨折よりも痛い、風が吹くだけでも痛い」
と表現されるほどの激痛で、原因不明の激痛に病院に駆け込む人も多いでしょう。
病院に行くと、検査をして、その結果を見て医師が診断します。
痛風が疑われる場合、どのような検査をして、
医師はどうやって診断をするのでしょうか?
問診の結果、痛風が疑われる場合には、まず血液検査をして尿酸値を調べます。
痛風は、血液中に溶けきれなくなった尿酸が結晶化して、
関節やその周囲に蓄積して関節炎を引き起こす病気です。
そのため、高尿酸血症かどうかを調べる必要があるのです。
「尿酸」と聞くと、尿検査ではないの?と思う人もいるかもしれませんが、
尿酸は血液中に溶け込んでいますので、血液検査で調べます。
血液検査で、尿酸値が7.0mg/dlを超えている人は、
高尿酸血症と診断され、食事療法等の治療が必要になってきます。
血液検査の他にも、尿検査で尿が酸性かアルカリ性かを調べたり、
潜血が出ていないかを調べます。
痛風患者は、尿が酸性化されていることが多く、また痛風の合併症である
尿路結石を患っている場合、尿中に潜血が混ざることがあるからです。
また、関節炎が起こっている患部のレントゲン写真も取ることがあります。
尿酸の結晶は、X線の透過性が高く、
関節内に尿酸結晶がどの程度存在しているかがわかるんです。
問診とこれらの検査結果を踏まえて、医師は痛風かどうかの診断を下しますが、
痛風の診断基準というものが存在します。
診断基準は、
@症状が出てから24時間以内にピークに達している。
A関節炎の発作が過去2回以上。
B1ヶ所の関節に症状があらわれる。
C関節が腫れて赤くなる。
D足の親指の付け根の関節に痛みや腫れがある。
E片側の足の親指の付け根に発作。
F片側の足首に発作。
G痛風結節と疑われるコブがある。
H高尿酸血症である。
I非対称的な関節の腫れ。
J発作が完全に良くなる。
これら、11項目のうち6項目に当てはまれば、痛風と診断されます。
専門家である医師の診断に従うのは大切ですが、
どのような検査がなぜ行われるか、どうやって診断しているかを
知っておくことで、痛風への知識が深まり、治療もスムーズに進むでしょう。
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