突然の激痛に襲われる痛風ですが、その原因は何でしょう?
痛風は、高尿酸血症の人がなる病気です。
体内の尿酸の産生と排出のバランスが崩れると、尿酸が蓄積されます。
その蓄積された尿酸が結晶化し、関節やその周囲に沈着して、炎症を起こすのです。
尿酸が蓄積される原因は、尿酸の産生が過剰になるタイプと
排泄が抑制されているタイプ、その両方を併せ持っているタイプの
3つに分けられます。
では、具体的に尿酸が蓄積される原因、つまり痛風の原因を見てみましょう。
代表的な原因は、プリン体の過剰摂取です。
プリン体は体内で代謝されると、尿酸へと変化します。
プリン体が多く含まれる食品には、ビールやそのほかのアルコール、
レバー類、カツオやイワシ、エビ、白子、アンコウの肝等があります。
特にビールは痛風の大敵で、毎日大瓶1本飲む人とビールを普段飲まない人では、
痛風のリスクが約2倍も違うというデータがあります。
これらを食べ過ぎると、プリン体を過剰に摂取することになりますので、
体内に尿酸が蓄積されます。
肥満も痛風の原因のひとつになっています。
肥満の原因として、カロリーの過剰摂取があり、
これは上記のプリン体の過剰摂取にもつながります。
この理由のほかにも、内臓脂肪は尿酸の産生を活性化させるホルモンを
作り出しますし、皮下脂肪は尿酸の排出を抑制させますので、
肥満の人は痛風になるリスクが非常に高いといえます。
またストレスも痛風の原因となります。
ストレスを感じると、交感神経が優位に働きます。
交感神経が活発化すると、体内での尿酸産生が促進されてしまうのです。
また、ストレスによって尿酸の排出も抑制されると言われています。
痛風は贅沢病とも言われていますが、
これらの原因を見ると「現代病」と言えるかもしれませんね。
健康的な食生活や生活習慣を身につけ、ストレスフリーな生活を送るのが、
痛風予防のためには最も有効であると言えるでしょう。
ただ、現代社会においてストレスフリーな生活を送るのは、かなり困難だと
思いますので、自分なりのストレス解消法を見つけておくと良いでしょう。
→ 痛風の検査と診断
→ 痛風と尿酸値の関係
→ 痛風発作時の対処法