糖尿病と痛風は合併率の高い病気であり、いくつかの共通点があります。
まず、分かりやすいところから挙げていくと、両者とも不摂生な食事を
とり続ける事で罹患リスクが上がる生活習慣病であるという点がありますね。
また血管の機能低下や心臓への負担などからくる血流障害によっても
発症頻度が高くなるという点も共通しています。
こうした条件から、双方ともに発症、若しくは罹患リスクが上がる条件というのが
揃っているため、合併する事も多く、どちらかの病気を指摘された場合には、
治療中にもう一方の病気へのチェックが必要となってきます。
そして糖尿病も痛風も合併症が怖い病気であると言う点も留意すべきでしょう。
糖尿病の合併症として特に注意が必要な病気は
「糖尿病性網膜症」「糖尿病性腎症」「糖尿病性神経症」ですが、
他にも昏睡状態に陥ったり、意識障害など脳へのダメージが大きい合併症、
最悪の場合、切断を余儀なくされてしまう四肢の壊疽などを起こす危険性があります。
また痛風(高尿酸血症)の合併症としては
「動脈硬化症」「尿路結石」「腎機能障害」などがありこちらも侮れません。
特に尿路結石は結晶化した尿酸が排泄される時に尿路内部を傷つけ、
そこから雑菌が入り込んで菌血症などを引き起こしたり、
尿路内部を塞ぎ排尿障害から尿崩症を引き起こし、
どちらも最悪の場合死に至るケースもあります。
他にもこの両者に共通する点としては、遺伝的な要素が強いということが挙げられます。
一般的に生活習慣病は「家族性」のある疾患だと言われていますが、
これは遺伝的な要因というよりも、家族として共通の食事や
生活パターンを送る事で発症リスクが高まるという意味合いになりますが、
糖尿病と痛風は遺伝の要素が他の生活習慣病に比べて高く、
それに生活習慣の乱れが加わると発症リスクが急激に高まるとされています。
もちろん遺伝的な要因が無く、生活習慣の乱れだけでも十分に起こりうる病気ですから、
予防と改善には生活習慣を正す意識が必要ですね。
→ 痛風とはどんな病気?
→ 痛風の前兆について
→ アルコール飲料のプリン体含有量