痛風の発作は、ある日突然やってきます。
発作の前に、ピリピリするような違和感を感じる場合もありますが、
この違和感に気づかない人も多く、
突然足の親指の付け根や足首などに激しい痛みを感じることになります。
足の親指の付け根に発作が起こった場合は、「靴下や靴を履けない」どころか
「痛くて歩くことができない」という程の激痛が襲います。
もともと「痛風」という病名は、
「風が吹いただけでも痛い」ことから名づけられたと言われていますので、
痛風の発作は耐え難いほどの痛みなのです。
痛風発作が出た場合、大体3日くらい経つと、
少しずつ痛みが緩和されてきますが、
3日間も歩けないほどの痛みに苦しむのは嫌ですよね。
でも、初めての痛風発作の場合、歩くこともままならないため
病院を受診することもできませんし、
医師から処方された痛み止めも持っていません。
このような場合、とりあえずの応急処置として、
市販薬の痛み止めを服用しようと思うかもしれませんが、
市販薬の種類によっては痛風発作を悪化させる可能性がありますので注意が必要です。
市販されている痛み止めには、アスピリンを主成分としているものがあります。
アスピリンは、通常の痛み止めとしての指示量を服用すると、
尿酸値を下げる作用があります。
痛風の原因である尿酸値が下がれば、痛風発作も改善するのでは?
と思うかもしれませんが、痛風発作中に急激に尿酸値が下げると、
尿酸の結晶化を促進させることになり、発作が長引いたり、悪化する可能性があります。
また、アスピリンは少量だけ飲んだ場合、逆に尿酸値が上昇しますので、
痛風発作が起こったからといって、
安易に市販のアスピリン系の痛み止めを飲んではいけません。
「動けないほど痛くて、病院に行けない。でも、痛みを何とかしてほしい」
という場合は、アスピリン系ではなく、イブプロフェン系の痛み止めを服用しましょう。
イブプロフェン系の痛み止めなら、
尿酸値への影響はほとんどありませんので、発作を悪化させる心配もありません。
ただ、イブプロフェン系の痛み止めを服用し、
痛みが引いて動けるようになったら、
痛風自体が治ったわけではありませんので、必ず病院を受診してください。
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