これまでにも述べてきた通り、ノロウイルスはエンペローブ(タンパク質の皮膜)を持たないため、アルコールや熱による消毒に対しての耐性が強いと言われています。
冬から春先にかけてはインフルエンザも大流行するため、最近ではアルコールによる手指の消毒を心がけている人も多いと思いますが、ノロウイルスにはアルコール消毒だけでは不十分だと思って下さい。
また、ノロウイルスの感染経路は感染者が排泄した便や嘔吐物を何らかの理由で触った人が、十分な後処理をしないことで手に残ったウイルスが食品や口に触れるものに接触し、口から入り込んで腸壁に感染するというものです。
ノロウイルスの一番効果的な予防法は、付着したウイルスを徹底的に取り除くことになりますので、帰宅時や調理前はとにかく良く手を洗うこととうがいをすることが重要です。
手を洗う時は、石けんを使って爪の間、指の付け根から肘の手前まで良く洗い十分にすすいで下さい。
2分ぐらい流水で洗い流すと、付着したノロウイルスを除去することが出来ると言われています。
また、熱に強いノロウイルスですが長時間加熱すると感染力を弱めることができるので、調理の時は食材の中までしっかりと火が通るまで加熱するようにしましょう。
また、感染者がいる家庭では、感染者がトイレを使った後の便座の消毒用に塩素系の漂白剤を薄めたものを用意して、ビニール手袋をはめて紙タオルなどで十分に消毒します。
廃棄する時には使用したビニール手袋や紙タオルを2重にしたビニール袋に入れ、ここにも希釈した漂白剤をスプレーして、厳重に口を縛ってから廃棄するようにしてください。
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