アデノウイルスは感染力の強いウイルスですが、発症しても一部の重症化するケース以外は、時間の経過と共に自然治癒することが知られています。
また、アデノウイルスに対して効き目のあるワクチンや抗生剤はまだ開発されていないため、基本的には安静にして他人との接触を極力避けるというのが感染を拡大させないためにも重要となってきます。
抗生剤が効かないとされるアデノウイルス感染症ですが、治療時に抗生剤が用いられることもあります。
これは発病時に免疫力が落ちることで起こる他のウイルスによる複合感染を防ぐという目的で投与されます。
したがって、免疫力のしっかりとした大人の場合は、初期の段階で複合感染を防ぎ、現在発現している症状を抑える治療を行いながら自然治癒するのを待つことになります。
しかし、免疫力の弱い子供や高齢者は発症すると重症化する可能性が高いため、入院して経過を観察しながら症状の安定化を待つ治療法を取られることが多くなります。
このためアデノウイルス性感染症(特に肺炎や流行性結膜炎、プール熱)などの症状が報告されると、学校や幼稚園など子供が通う施設では学級閉鎖が行われ、高齢者介護施設では患者の隔離治療が行われることになります。
これは感染の拡大を防ぐという意味合いにおいて非常に重要な措置なのです。
→ アデノウイルスの潜伏期間
→ アデノウイルスの症状
→ アデノウイルスのに感染してしまったら
→ アデノウイルス 結膜炎・肺炎に注意