ヘルペスの治療法は感染したヘルペスの種類によって変わってきますが、ヘルペスウイルスに効果がある抗ウイルス剤による治療がメインとなります。
単純ヘルペスにはアクシロビルという抗ウイルス剤が治療薬の第一選択肢となります。
アクシロビルには用途によって軟膏、内服薬、静注薬、眼軟膏とがあり、発症の仕方によって使い分けています。
風邪などで一時的に体力が落ち、発症する口唇ヘルペスの場合には、患部を清潔にしておくと体力の回復と共に症状は自然消失していきますが、早く治したい人や跡が残りそうな場合には、軟膏と内服薬が処方されます。
稀に血液内に入り込んだ単純ヘルペスウイルスが髄液内にも入り込み、髄膜炎を引き起こしたり、ヘルペス脳炎を引き起こす可能性がありますが、このような状態に陥った時には入院治療となり、静注薬を点滴にして2週間程投与します。
髄膜炎からヘルペス脳炎に症状が拡大するのは良くあることなので、常に脳圧をチェックし、脳圧の上昇が認められたら降圧剤が投与されます。
アクシロビルの静注薬は単純ヘルペスの一種であるマイコプラズマ感染によって引き起こされるマイコプラズマ肺炎にも効果があります。
帯状疱疹や水疱瘡、性器ヘルペスには口唇ヘルペスと同様、アクシロビル軟膏が、角膜ヘルペスにはアクシロビル眼軟膏が投与されますが、いずれの場合にもアクシロビルの内服薬が併用されます。
EBウイルスやサイトメガロに関しては、当サイトのそれぞれの章を参考にして下さい。
アクシロビル以外にも単純ヘルペスに効果が高い抗ウイルス剤としては、ビダラビンがあります。(注:アクシロビルは商品名ではなく成分名です)
→ ヘルペスウイルスの潜伏期間
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→ ヘルペスウイルスの検査と診断
→ ヘルペスウイルスの抗体価検査