いくつかあるアデノウイルス感染症のうち、感染力と発病率が非常に高いのが流行性の結膜炎と肺炎です。
また、この二つの病気は症状が激しいので特に注意が必要となります。
流行性結膜炎を引き起こすのは主に8型のアデノウイルスですが、この病気にかかると一度に両目とも発病する可能性が高いことが知られています。
症状としては、眼部の激しい痛みやかゆみ、涙目、充血などに加え、大量の目やにが生じ、まぶたが腫れて熱を出すこともあります。
また、不用意に患部に触れることで複合感染を引き起こすこともありますので、眼帯をして症状が収まるまで、直に手で触れることは避けて下さい。
一方、肺炎を引き起こすアデノウイルスにはいくつかの型がありますが、特に注意が必要なのは7型のウイルスによるものです。
何故なら、このタイプは重症化する危険性が高いからです。
肺炎が重症化すると髄膜炎を起こしやすくなります。
髄膜炎とは脊髄にある髄膜という組織が炎症を引き起こすもので、生きていくために重要な神経束の機能を狂わせてしまいます。
具体的には髄膜炎が長引くことで麻痺や意識消失、痙攣発作などの重篤な症状に陥り、場合によっては死に至るケースや、後遺症として何らかの障害が残ってしまう危険性が高まるなど、非常に怖い病気なのです。
ある生命保険会社の調査によると、近年、日本人の死亡原因として肺炎が急上昇しています。
風邪で熱っぽいとか喉が痛くてものが飲み込めないという症状が出たら、風邪と侮らずに速やかに病院で治療を受けるようにしましょう。
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