ロタウイルスの患者数は子供、特に乳幼児が圧倒的に多いのですが、感染そのものは子供から大人まで幅広く起こり得ます。
これは大人の場合は重症化することが少なく、安静にして水分補給をしっかりとしていれば軽度の下痢程度で症状が治まることが多く、乳幼児は重症化する傾向が強いということを示しています。
ただし、高齢化が進む現代では、高齢者が感染した場合にも重症化する可能性が高いのではないか、という懸念が高まっています。
ロタウイルスは感染を防ぐワクチンや抗ウイルス薬が現在のところ開発されていません。
さらに潜伏期間が短く、体内での抗体形成が困難なため、再感染を繰り返すウイルスです。
ロタウイルスの感染経路は、主に食材や飲料水などからの経口摂取、感染患者の出す便や嘔吐物に接触することによる感染だと言われています。
食材としてはシジミ、アサリ、牡蠣などの二枚貝に多く含まれていると言われています。
また発症しやすい時期は冬場に多いとされていますので、冬場に生ガキを食べる時には注意しましょう。
もし食べるとしたら、食べる前には流水で表面についている汚れやウイルスを良く洗い流すことが重要です。
生食用の牡蠣は、出荷前に真水が対流する水槽で数日間寝かせることで、牡蠣体内外のウイルスや雑菌、汚れを洗い流しますが、念のため家庭でも流水洗浄を行いましょう。
乳幼児や病気がちの高齢者が居る家庭では、生の二枚貝の刺身や殺菌されていない井戸水または地下水を飲料水として利用するのは避けた方が良いかもしれませんね。
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