アデノウイルスは様々な症状を来す病気です。
特に風邪やインフルエンザと良く似た症状を来すケースが多いので、風邪かな?と思ったらすぐに診察してもらうことを心がけましょう。
アデノウイルスに有効なワクチンや抗生剤は現在存在しません。
したがって発症した症状を抑える対症療法が治療の基本となります。
アデノウイルスは型によって症状の出る部位が違うため、その症状に見合った診療科を受診するようにしましょう。
また、非常に感染力の強いウイルスですので、人前に出る時にはマスクを2重にして、手洗いとうがいを心がけ、また不用意に他人と接触しないようにしなければなりません。
特に夏場のプール熱(前章参照)や流行性の結膜炎の場合には、治るまで他人との接触を避ける必要があります。
学校では一人の感染者が出ると、感染の拡大を防止するために学級閉鎖が行われます。
また食器や歯磨き用のコップなどは家族が使用する物とは分け、洗濯も別々に行うようにしましょう。
さらに、トイレの時は台所用の漂白剤でフキンを殺菌する程度の濃度に希釈したものと、使い捨てのゴム手袋、紙フキン、専用の廃棄袋を用意しておいて、用を足した後は便座と便器、その周囲の壁や床、スリッパ等を消毒して、その都度ゴム手袋と汚れた紙フキンを2重にした廃棄袋に入れ、厳重に口を縛って廃棄するようにして下さい。
ここまで厳重に後処理を行うのはアデノウイルスが感染力の強いウイルスだからです。
しかし、一部の重篤化するアデノウイルス感染症以外は、時間の経過と共に症状が自然消滅していきます。
ですから感染したら診察以外での外出を極力控え、他人との接触を避けることが重要となります。
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