ロタウイルスの主な症状は、激しい下痢と嘔吐を繰り返すというものです。
感染初期には発熱することもあります。
嘔吐は2?3日、下痢は1週間から10日程継続しますが、重症化すると更に長引くこともあります。
ロタウイルス胃腸炎にかかって一番気をつけなければならないのが、下痢と嘔吐による脱水症状です。
脱水症状を引き起こすと、血液の粘度が高まり、血流障害を引き起こして、体内の各臓器や細胞に栄養と酸素を届けることと、老廃物の排泄が出来なくなってしまいます。
その結果、体中の臓器が機能を停止してしまい、最悪の場合死に至る可能性も高く、治療中の水分補給には細心の注意を必要とします。
特にロタウイルス胃腸炎では嘔吐が重症化しやすく、1日に5?6回嘔吐を繰り返すようになります。
乳幼児の場合、胃腸機能がまだ不十分なため、水分摂取させても飲ませた先から吐き出すことがあり、入院して点滴で水分を補給しながら対症療法を施す場合もあります。
ロタウイルス胃腸炎の特徴的な症状の一つに、お米のとぎ汁のような白い下痢便が出ることがあり、ロタウイルスによる下痢症のことを、別名白色便下痢症と呼ぶこともあります。
この便の色は、ロタウイルス感染症を目視で診断する時に一つの目安となります。
またロタウイルスは潜伏期間が短く、症状が局所的に発生するため、体内での抗体形成が難しいので、一度感染して治癒したとしても、再感染する危険性の高いウイルスです。
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