マイコプラズマ感染症が強く疑われた場合、病院ではマイコプラズマの迅速検査を行うのが一般的です。
迅速検査では30分程度で結果が出ます。
ただし、マイコプラズマ迅速検査ではマイコプラズマ以外の原因特定は出来ませんし、検査精度はマイコプラズマ抗体を調べる検査には及びません。
したがって迅速検査で陽性反応が出ていようがいまいが、他の血液検査、胸部レントゲン、尿検査は行われます。
マイコプラズマ感染症にかかると強い炎症反応が出ます。
このため炎症反応検査(CRP)や炎症が起こると増加する白血球数は血液を調べるとすぐに分かります。
しかしこれらの検査だけでは炎症の原因特定は出来ないので、最終的にマイコプラズマ抗体検査によって感染の有無を判断します。
ただしこの抗体検査は結果が出るまで1週間程度必要ですから、検査の結果が出る前に先ずは迅速検査でマイコプラズマの有無を判断するのです。
マイコプラズマ感染症にかかった場合、肝機能に異常が出るケースが多いので、生化学的検査(血液)と尿検査によって肝機能の状態をチェックします。
また胸部のレントゲンはマイコプラズマ肺炎にかかっているかどうかの診断に用いられます。
マイコプラズマ感染症には抗生剤が用いられますが、細菌やウイルスと違い、保護膜を持たないマイコプラズマの場合、この細胞膜を破壊して細菌を殺すペニシリン系やセフェム系の抗生剤は効きません。
そのためマクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系の抗生剤が処方されます。
これらの薬は子供には苦い味がするため、飲む時にぐずるケースが多いので、アイスクリームに混ぜて食べさせるなどの工夫をしましょう。
中にはスポーツドリンクに溶かして飲ませようとする親もいますが、かえって苦みが強くなるので逆効果です。
マイコプラズマに効果が高いとされているのがマクロライド系の抗生剤ですが、最近ではこの抗生剤に耐性のあるマイコプラズマが登場し、マクロライド系抗生剤の効かないケースも増えています。
こうした事態の原因は薬を途中で止めてしまうことで体内の病原菌が薬に対して耐性を持ってしまうケースが殆どです。
したがって、処方された抗生剤は全て飲みきるということがとても重要になります。
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