ロタウイルスの診断は、問診と症状の出方が主な根拠となります。
また発症は乳幼児に多く、感染初期から激しい下痢と嘔吐を繰り返すため、迅速な補液治療が必要となります。
したがって、検査結果を待っている余裕が無いという理由があります。
下痢症状は殆どの患者に見られる症状なので、検便をして顕微鏡でウイルスの存在を確認する顕微鏡的検査が行われますが、これが迅速診断の決め手となります。
白色の下痢が出た場合には、ロタウイルス胃腸炎が強く疑われるため、すぐに補液治療を開始します。
補液治療とは、点滴で水分を補給しながら下痢止や制吐剤の投与を行い、症状の緩和を待つ治療法です。
ロタウイルスには現在抗ウイルス剤が存在していませんので、このような治療法がメインとなります。
この治療中には、まずは安静にして点滴だけでなく、口からも水分補給をすることが重要となります。
この時の水分補給は、水よりも体内への吸収率の高いイオン飲料や薬局やドラッグストアでも売られている経口補液薬の方が適しています。
乳幼児の場合は口からの水分補給を受け付けないことがありますが、このような場合には、少量ずつ回数を多くして与えるようにしましょう。
更にロタウイルスが感染するのは胃腸なので、治療中は出来るだけ胃に負担をかけないように、重湯やおかゆなどを中心とした消化が良く、水分の多い食事を摂るように心がけなければなりません。
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