溶連菌感染症は大人に比べると子供の患者数の方が圧倒的に多い疾患です。
主に2〜7歳の患者数が多く、大人になると極端に患者数が減ります。
したがって予防などのケアは子供中心に対して行う必要性が高いと考えましょう。
ただし、大人になったら感染しないという病気ではありません。
大人の場合は感染しても症状が出ないいわゆる「健康保菌者」が多いと考えられています。
このことは具体的な症状が出ない大人は感染後も日常生活を続け、予防措置を取らずに感染を拡大させる可能性があることを示唆しています。
溶連菌感染症は11月〜3月の冬場になると流行する病気で、症状は風邪とよく似ています。
この時期に風邪とよく似た症状を呈する流行性の疾患にはインフルエンザがありますので、風邪やインフルエンザの予防と同様、溶連菌感染症の予防も心がけるのが重要です。
とはいえ、基本的な予防法は風邪やインフルエンザと同じですから、特別なことは必要ありません。
マスクの着用、うがいと手洗いの習慣がこの病気の予防の要となります。
特に小さいお子さんがいる家庭では、家族ぐるみで溶連菌感染症とインフルエンザの予防に努めるようにして下さい。
万が一、子供が溶連菌感染症と診断された場合には、家族も保菌者になっている可能性が高いですから、発症した経過をきちんと医師に伝えた上で、医師の指示に従って予防措置的に抗生剤が処方された場合にも、たとえ症状が出ていなくても飲みきるようにして下さい。
ただし、この場合服薬後24時間を経過すると他人への感染リスクは低くなりますので、マスクの着用等の通常の予防措置をとりながらなら日常生活に戻っても問題ありません。
感染初期には発熱と喉の激しい痛みなどが起こります。
小さなお子さんの場合、安静を心がけるのはもちろんですが、発熱による脱水には特に注意が必要です。
こまめに水分を補給させてあげて下さい。また抗生剤以外にも消炎鎮痛剤が処方される場合もあり薬の種類が多くなりがちですが、きちんと服薬出来るようにケアしてあげてください。
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